喜びは不便さの中に

9月7日 学校 たねの木

今日は竹飯盒でむかごご飯を炊きました。
山に竹を切りに行く班とむかごを摘み
昼食の支度をする班に分かれてよーい、スタート。

九州工業大学の学生さんと津屋崎地域の住民が
竹林を整備しながら里山利用の新しい形を作っていく
プロジェクトを協働で行なっており
その場所で竹を切らせてもらいました。

10メートルを超える竹を切り倒すのは
まるで運動会の種目に次から次へと出場するようでした。
竹を切り、竹の先端が竹林に引っかかり、その竹の上を
渡る(遊びで)、引っ張って地面に倒す、運びやすい長さに切って
肩に担いで山を下る。

日々の家に戻り、竹を竹飯盒にしていきます。
ノコギリで縦に切れ目を入れ
後は鑿(のみ)を繊維に沿って打ちます。
トントトンと叩くと、綺麗にヒビが入ってぱかっと外れました。

竹に水分があるので、沸騰するまでに時間がかかり
「どうやろか、大丈夫やろか」と
ドキドキしまくりでしたが
「飯を炊く」という重要な役割を無事にやり遂げました。

生きること(食べること)に時間と労力をかけることが
こんなにも充実感に満ちているとは思いませんでした。
ガスと鍋を使ったらこの喜びは味わえまへん!

便利な暮らしのお陰で、生きること以外にも時間を使えるように
なりましたが、便利で楽な生活を送り、別のことで忙しくなり
生き方(どう生きるか)に悩んだり、体調を崩したり。
humanbeingではなく、humandoingになることを促す社会。

なんて偉そうなことを書いていますが
私が学校を始められたのも便利な生活があってこそ。
便利さを享受して、不便な暮らしを楽しむ学校を作っています。