柴田さんの願い

7月25日

7月のある日、長男と長女が二人で戦争の話をしていました。ロシアとウクライナの戦争のことやかつて起きた戦争の話をしており、長女が台所にきて私に尋ねました。
「お兄ちゃんと弟は戦争に行くの?」

徴兵制のこと、戦争は経済と密着していること等を簡単に話し、戦争を経験した方の話を聞くことを提案すると、力強い目をして頷きました。
子ども達の「今」を掴みたくて、今年91歳を迎える柴田さんを招いて話を聞くことにしました。

「どうして戦争は起こると思う?」

子ども達に問う所から話が始まりました。

神国といわれて育ち、家庭では父親、学校では先生が絶対的な存在だったこと。
父親も先生も尊敬できる人ではあったけれど、自分の意志を持つことや表すことができなかった。
国や両親、先生を信じ、教えを守った先にあったものが戦争だったこと。

「自分の考えを大事にして、伝えること、これが戦争のない世にするために大事なことだと柴田さんは思うの」。


柴田さんの生きた言葉や願いが心に届く。
どう生きるのか、何を大事にするのかを一つ一つ考える。
揺らぎ、立ち返り考える。

聞かせてもらったからこそ、手足を動かしながら考え続けていたい。